「外食アワード2014」発表！！ワンダーテーブルやfun functionなど

外食産業関連の専門誌19社で構成される外食産業記者会は、その年に話題になった人や活躍した人を表彰する「外食アワード2014」を発表した。今年の受賞者は以下の通りとなっている。また、その年を象徴する「外食キーワード」も決定、8つのキーワードが選ばれた。

■表彰理由

日本の外食業界をながらく牽引してきたものの、近年、業績が低迷していたすかいらーくを復活させた立役者。2014年10月９日には、8年ぶりに東証一部に再上場まで導いた。全国3000以上の店舗について市場調査を実施し、女性やシニアの取り込みによるファミリーレストラン「ガスト」の再生をはじめ、最適な業態への転換や閉店などを断行。外食不況と言われる中でも2014年度は売上高で対前年比1.6％増の3379億円見込みと業績を伸ばしている。

■プロフィール

たに・まこと／1951年富山県生まれ。1977年３月、関東学院大学経済学部を卒業、同年4月にすかいらーく入社。87年12月に大型商業施設内飲食店経営などを手掛けるグループ企業のニラックスに移籍、2000年２月～07年9月までニラックス社長を務める。2007年１月にすかいらーく執行役員HD事業戦略第一グループ管掌を兼務、同年10月にすかいらーく常務執行役員第二営業本部長を経て、2008年８月から現職。
連絡先＝株式会社すかいらーく
〒180-8580　東京都武蔵野市西久保1-25-8
電話0422-51-8111（代表）

■表彰理由

回転寿司チェーンとして初めて、注文後に豆を挽いて１杯ずつ抽出する本格的なコーヒー「KULACAFÉ」を提供。当初目標の年間700万杯を大きく上回る販売数に達するほどの支持を集めた。回転寿司で本格コーヒーを提供するという意外性のある商品提案が大成功をおさめ、2014年10月期業績を押し上げる要因になった。店内での注文にとどまらず、食後のテークアウトという新たな需要の開拓にもつながっている。

■プロフィール

たなか・くにひこ／1951年岡山県生まれ。1973年桃山学院大学卒業後、醸造酢メーカーに入社。1977年に退社後、大阪府堺市に寿司店を出店。1984年に回転寿司業態に参入。寿司の握り方や包丁の持ち方、経営学、チェーン店理論など独学で学ぶ。1995年にくらコーポレーション設立、代表取締役に就任。
連絡先＝株式会社くらコーポレーション
〒589-0021　大阪府大阪狭山市今熊1-550-4
電話072-368-6211

■表彰理由

立ち食いスタイルでステーキを提供する「いきなり！ステーキ」を開発。ステーキの価格を１ｇ5.5円に設定し、お客の好みのボリュームを目の前でカット。例えば300ｇで1650円という従来の専門店の価格の２分の１という親しみやすさが評判を呼ぶ。20～30坪の規模で月商2000万円を超える店舗が続出。2013年12月に1号店をオープンして以来、丸1年で30店舗を展開し、同社の売上高は約1.5倍に伸長した。

■プロフィール

いちのせ・くにお/1942年静岡県生まれ。高校卒業と同時にコックの修業に入る。山王ホテルの調理場勤務を経て1970年、「キッチンくに」を開業する。1985年、「有限会社くに」を設立し、代表取締役に就任する。1994年には低価格ステーキ店「ペッパーランチ」のフランチャイズ展開を開始。翌年、社名を現在のペッパーフードサービスとし、株式会社に組織変更をする。2003年の韓国ソウル出店を皮切りに海外にも積極展開。現在は12カ国に189店舗（2014年12月末）を擁する。
連絡先＝株式会社ペッパーフードサービス
〒130-0001東京都墨田区吾妻橋3-3-2
電話03-3829-3210（代表）

■表彰理由

「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」や「バルバッコア」 などの海外優良ブランドを誘致し、20業態以上のブランドを展開。年商10億を誇る「ロウリーズ東京」や年商６億の「バルバッコア青山」など肉ブームを象徴する大繁盛店が注目を集めた。また、「モーモーパラダイス」や「天吉屋」などのオリジナルブランドを台湾、タイ、中国、ベトナムなどの海外に40店舗展開。アウトバウンド、インバウンドの両面で大きな成果をあげた。

■プロフィール

あきもと・みちお／1969年埼玉県生まれ。大学時代、サントリー系列店「プロント」１号店でアルバイトマネージャーを経験。その後、ミュープランニング＆オペレーターズに入社、数多くの飲食店をサポートして頭角を現す。1997年、富士汽船（現ワンダーテーブル）に転職し、前社長の林祥隆と共に事業の革新を推進。2002年取締役に就任し、2012年より現職。
連絡先＝株式会社ワンダーテーブル
〒163-1422　東京都新宿区西新宿3-20-2　東京オペラシティタワー22階
電話03-3379-8050

■表彰理由

全国各地の市町村と連携した”アンテナショップ居酒屋”が大ヒット。様々な食材が眠る地方の町に着目し、「ご当地酒場 北海道八雲町」、「カキ酒場 北海道厚岸」、「佐賀県三瀬村ふもと赤鶏」など、市町村名を店名に冠する大胆かつユニークなコンセプトで全店舗を展開。地方自治体と飲食業との新しい結びつきの形を示した。

■プロフィール

がっしょう・ともひろ/1977年福井県生まれ。
2003年、飲食業に入り、2005年に「ホルモン酒場　合掌」で独立開業を果たす。2006年fun function設立。2009年、市町村単位の自治体の公認アンテナショップ居酒屋「ご当地酒場」の１号店「ご当地酒場　北海道八雲町」を出店。現在は「北海道厚岸町」、「佐賀県三瀬村」、「青森県むつ市」など４地域の「ご当地酒場」を運営。
連絡先＝株式会社fun function
〒103-0026　東京都中央区日本橋兜町16-1　第11大協ビル５Ｆ
電話03-5651-1704

■表彰理由

成長著しい外食卸。首都圏の飲食店約１万6000店舗に食肉・青果・水産の生鮮３品、冷凍食品などを納める。温度管理された自社車両約180台で、朝４時までの注文品は正社員が当日中に配送する。ＩＳＯ9001とＨＡＣＣＰを認証取得した自社配送センター兼食肉工場を都内に５拠点有し、各拠点で鶏の解体処理から食肉加工まで行っている。父親から20年前に会社を継いだ当時の年商が１億円、現在の年商は100億円を超えた。

■プロフィール

たかなみ・ゆきお／1958年東京都出まれ。1981年米国ブルックスカレッジ卒。1983年、父の経営する有限会社鳥利商店に入社。1994年「株式会社プレコフーズ」へ社名・組織変更し、代表取締役社長（現任）に就任。グループの統括会社プレコホールディングスの代表も務める。
連絡先＝株式会社プレコホールディングス
〒140-0013　東京都品川区南大井6-26-3　大森ベルポートＤ館４階
電話03-5763-3045

■表彰理由

大豆を分離分画する世界初の特許製法ＵＳＳ(Ultra Soy Separation)を開発、「豆乳クリーム」と「低脂肪豆乳」に分けることに成功し脚光を浴びた。2015年ミラノ博では「世界と未来に貢献する日本の新しい食品加工技術」のひとつとして紹介される。植物由来でありながらコクのある「豆乳クリーム」と低カロリーでうま味のある「低脂肪豆乳」には大豆本来のおいしさがあり、スイーツから和食まで幅広く使われ、高級外食店からも注目されている。菊乃井（和食）は雲丹豆腐や柚子豆腐など、Wakiya（中華）は豆乳坦々麺や豆乳杏仁などに「豆乳クリーム」と「低脂肪豆乳」を採用している。

■プロフィール

しみず・ひろし／1953年長野県生まれ。1977年同志社大学法学部卒。同年不二製油に入社。2004年取締役、2009年常務取締役、2012年専務取締役就任、2013年代表取締役社長、2014年４月代表取締役社長兼マーケティング本部長（現任）。
連絡先＝不二製油株式会社
〒598-8540 大阪府泉佐野市住吉町１
電話072-463-1511